美術品の善し悪しについて(立教大学大学院講義・言語多文化学習・第1回目の1/校正1) [アート論]

ニコラ・プッサン アルカディアの牧人たち 1638 - 1640頃 ルーヴル美術館
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美術品の善し悪しについて
美術作品の良し悪しの判断っていうのは、大変に難しいのです。多くの人は、専門家も含めて、実は良く分からないというか、判断ができない状態にいます。
にもかかわらず、現実の中での流行や、多くの人々の表面的な直接の反応の中で、評価が生まれて、さらにそこに時間が流れて、時間の中での淘汰によって、ある意味で自然に評価が定まっていくというものなのです。
それは、本当に自然に似ていて、雨が降って、その雨水が、低い方に流れて行って、雨粒が自然に集まって行って、小さな川になり、その小さな川が次第に集まって、大きな川になるように、美術作品の評価が定まって行きます。
ですから、評価そのものの決定には、時間がかかります。多くの人々の判断が、その時間の流れの中で影響し合いながら、進んで、決まって行くのであって、そうした自然性は無視できない力を持っています。
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