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松井冬子の顔 [顔/美人論]

書籍「ファンタジー・モード」より、松井冬子さん。(写真:松蔭浩之)

VOGUE NIPPON (ヴォーグ ニッポン) 2007年 01月号 というから、
昨年の話で恐縮だが、
日本画家の松井冬子さんが、選ばれた14人の一人になっている。
ちなみに選ばれた14人は、以下の人たちである。

・荒川静香(プロフィギュアスケーター)、
・杏(ファッションモデル)、
・菊地凛子(女優)、
倖田來未(歌手)、
・沢尻エリカ(女優・歌手)、
・滝川クリステル(アナウンサー)、
・知花くらら(2006ミス・ユニバース・ジャパン)、
長澤まさみ(女優)、
中谷美紀(女優)、
・ほしのあき(グラビアアイドル)、
・松井冬子(日本画家)、
・松雪泰子さん(女優)、
・桃井かおり(女優・映画監督)、
・森英恵(ファッションデザイナー) 50音順

ずいぶん広範な人々で驚くが、そこに日本画家が選ばれているのは、
やはり凄いことであると思う。
ついこの間までは、日本画と言うと東山魁夷とか、平山郁夫が有名であったが、
今日では松井冬子が日本画を代表するようになるだろう。
もちろんもう一人、村上隆がいるが、この二人の時代になったと言うことだ。

もっとも東山魁夷・平山郁夫から、
松井冬子・村上隆に、代替わりしたと言っても、
それほどに彼らの絵画の本質が、激変したわけではないのである。

東山魁夷の絵も《6流》で、ローアートで、グリーティング・カードの様なひどいものであったから、特に時代の変化を嘆く必要は無いと言える。

松井冬子の作品よりも、
このブログの視点は、まずは美人論優先なので、
まずは、ヴォーグの写真を見てみよう。


ミステリアスな美貌に似つかわしい、中世ゴシック風の「フェンディ」のドレスが独特の華やかさを放ちます。袖の部分のビッグパフスリーブが腕を細く、さらに小顔に魅せています。黒のアイラインでくっきりかこったアイメイクも妖艶な雰囲気。

解説文の「ミステリアスな美貌」というのが、
松井冬子の特長だが、
顔の前に、この赤に黒いドレスの写真で
〈格〉付けをしてみる。

〈想像界〉の眼で、《8流》のイメージ
〈象徴界〉の眼で、〈41流〉の《8流》の《8流》
〈現実界〉の眼で、《8流》

《8流》というのは、信仰の世界。分かりやすく言えば新興宗教のようなもので、信じている人にはすばらしく見える世界。
自然領域の《6流》と円環を作っていて、
《6流》の反転世界でもある。

マイナー世界である。
私の私的体験としては、黒人音楽のPファンクがある。
ジョージクリントン率いるPファンクの音楽は、
《8流》の〈超1流〉〈超1流〉
こういうものが好きであったのを、
今は卒業してはいる。

武満徹の音楽も《8流》。
高い評価があるのは知っているが、
私の評価は、かんばしくない。

さて、
比較する参考に、松雪泰子の同じような黒いドレスを見てみよう。


松雪泰子さん 全体的に縦長のミニマルシルエットですが、裾にかけてふんわり動きが出ています。肩から上の肌を際立たせるために、ヘアもキッチリまとめて顔も全部出しています。アクセサリーは胸元をスッキリ魅せる効果を狙って、チョーカー風の短めのジュエリーを選んでます。

松雪泰子というのは女優で、
1993年の主演テレビドラマ「白鳥麗子でございます!」での強烈なキャラクターがハマリ役となり、以後女優としての地位を確立したという人。

この松雪のこのドレス姿を〈格〉付けしてみると
〈想像界〉の眼で、〈1流〉のイメージ
〈象徴界〉の眼で、〈2流〉〈2流〉〈2流〉
〈現実界〉の眼で、〈2流〉の現実

〈2流〉というのは技術領域だから、
役者という性格を示していると言える。

松雪と松井冬子を〈想像界〉の眼で比較すると、
〈1流〉のイメージと《8流》のイメージで、
実際2枚の写真を見比べても、
〈格〉は、さすが松雪は女優であって、
断トツに上である。

しかし〈象徴界〉の眼で、見れば
松雪は〈2流〉で、松井冬子は〈41流〉である。
〈41流〉というのは戦争・地獄領域だが、しかし〈超1流〉と円環をなしていて、
反転領域であるから、つまりはネガティブな〈超1流〉であるから、
松井冬子の〈格〉は、〈象徴界〉の眼で見ると、
松雪の〈2流〉性を遙かに凌駕している。

しかし、だからこそ〈41流〉を秘めた《8流》の持つ信仰領域で、
新興宗教の巫女さんのような吸引力を松井冬子は持っている。

日本画の救世主というか、ジャンヌダルクというか、
すばらしい《8流》性を強烈に秘めた〈41流〉美人を、
現代日本画界は、得たのである。

もっとも〈41流〉の《8流》というのは、
実はヤクザ映画の領域である。
正直言って、私はあまり好きではない。
友人の清水誠一さんは、結構見ていたらしいが、
私の方は、後からしかたなく『仁義なき戦い』も見たくらいである。

下は、極道の妻たちである。


上は松井冬子であるが、〈41流〉《8流》《8流》で、
ヤクザ映画と同じ〈格〉である。

松井冬子の美しは、
ヤクザ映画の美なのである。

さて、最後にはまともな写真を見て、
〈格〉付けである。

それでも〈41流〉美人である。
〈想像界〉の眼で、《8流》のイメージ
〈象徴界〉の眼で、〈41流〉《8流》《8流》
〈現実界〉の眼で、《8流》の現実

〈想像界〉の人格。〈象徴界〉〈現実界〉が無い。
気体人間!

ああ、そうか、気体人間なのです。
その新しさがあるのです!

だから人を魅了する。
しかも日本画、それも幽霊の絵で突出してくるのである。

では、その絵画はどうか?

ローアートである。
天下の芸大を出て、
しかも博士号まで取得して、
それでローアートというのも、
東京芸大が、Aクラスの真性の絵画芸術を教育できない証拠品みたいで、
どうかと思うが、
しかし、最近の芸大の作家は、そんな作家ばかりである。
私のお友達のエサシトモコさんもローアート。
加藤力さんもローアート。
もちろん会田誠さんもローアート。
そして村上隆さんもローアート。
みんな下品で、低い。

さて松井冬子さんの日本画であるが、
ここでも
〈41流〉の《8流》《8流》
しかも〈想像界〉の絵画である。
ファンタジー絵画。

すべてが顔と一致する。

東京都現代美術館での日本画展で、
彼女の作品を見ましたが、
私には冗談の様な絵で、
真面目な芸術の絵画ではない。
美術史的にはBクラス絵画。

ヤクザ映画のような日本画。

文学で言えば京極夏彦の小説の様なもの。
魑魅魍魎垂れ流しの世界。

日本画も、日本と共に沈没したのである。
沈んだタイタニックの中で見る地獄のファンタジーである。

しかし1975年以降、そういうものばかりが
世界の美術を覆っているので、
松井冬子の作品だけが悪いのではない。

最後にもう一つ。
彼女の出てきた画廊が凄い。
成山画廊。
http://www.gallery-naruyama.com/exhibition.html

これは良くも悪くも、
本物である。
〈41流〉〈41流〉〈41流〉

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【追加】

松井冬子の絵画についての、彦坂尚嘉の私見を、
2008年11月8日のブログで書いています。


『松井冬子と円山応挙』2008-11-8



タグ:松井冬子
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コメント 29

アートボーイ

松井冬子、すごい美人である。
まるで、芸能人か、モデルを思わせるかのようだ。
日本画で女性初の博士号を取ったとか?
ほかの博士号は村上隆だけだという。
そして日本画は村上隆と、松井冬子の時代に入ったと記事にはある。
質問だが、美人な人は芸術家向けなのだろうかという疑問が生じてならない。
松井冬子の記事を見ていると、彼女が美人だからこそ、ビックな芸術家になったかのように受け取れるからである。
こんな素朴な疑問に答えてほしい。
by アートボーイ (2008-02-28 19:45) 

ヒコ

良い質問です。
「美人でなければアーティストになれない!」と断言したのは、マリーナ・アブラモヴィッチという作家です。私と同じ1946年生まれです。彼女も〈1流〉の美人さんです。

女性の美貌と芸術を混同するという傾向は、実際的には良く見られるものです。
日本では辰野登恵子さんの評価と彼女の美貌は、密接に結びついていました。彼女が美しくなければ、東京国立近代美術館での個展は無かったでしょう。

by ヒコ (2008-02-29 13:28) 

アートボーイ

私の質問を、よい質問ですとほめて下さり、感謝申し上げます。
美人でなければ、アーティストになれないということを断言したアーティストもいるようで、マリーナアブラモビィッチも一度会ったことあるけど、確かに美人でした。
松井冬子はまだ会ったことはないけど、写真で見る限り、かなりの美人であろう。
女性の美貌と芸術を混同する傾向はよく見られる。とコメントには有る。さて、これを男性に置き換えた場合、男性のルックスと芸術の関係はないのかなとふと素朴に思いました。
これについてのよき解答をお待ちしています。


by アートボーイ (2008-02-29 20:41) 

コア

2008年4月20日、NHKのETV特集で松井冬子さんを取り上げていました。芸大を4浪し、石膏デッサンは千枚に達するとか。
高い技量を持ち、大変な努力家である事は確かです。もっともこれは、前近代の技術を尊ぶ美術観、職人教育の側面で、それで彼女の仕事が評価された訳ではないでしょうけど。
彼女の美貌は必ずしも持って生まれただけのものではなく、生育期のある時期に何らかの暴力の洗礼を受け、内面化したものがある凄みとして外面化したもののようです。

美人でない女性の画家といえば桂ユキ、草間弥生、小倉遊亀、片岡球子…海外ではアグネス・マーティン、ジョアン・ミッチエル…ご本人たちには失礼ですかな。しかし皆さん巨匠と言ってよい非常に高い評価を受けております。私も非常に尊敬しております。
さらにファッション界にはたくさんおられますな。代表はコシノさん…いや失礼…
しかし努力や勉強で獲得した叡智は顔に表れるので、想像界の眼で見て美人でなくても、象徴界の眼で見ると美人という事があります。
男性も同様です。
美術家で美男子は(想像界の眼で)古くはラファエロ、ダ・ヴィンチ、ティツアーノ、そうでないのはミケランジェロ、カラバッジョ、レンブラント…近代は…これらはご自分で調べられるレベルですので、どうぞ調べて考えて、発表なさって下さいね。


by コア (2008-04-21 00:34) 

candera

本当になんて美しいのでしょう。
彼女の美は、神秘的なオーラを含んでいます。
絵と同じく、時が止まってしまったかのよう。
by candera (2008-04-25 16:48) 

MIZUCHI

ETV特集の表題は「痛みが美にかわる時」というものでしたが、
痛ましい体験を絵にした、美人画家のフリーダ・カーロを思い出しました。
でもフリーダは、本物の独創性ある画家ですから、ローアートではないと思います。
ちょっと場違いなコメントだったらごめんなさい。
by MIZUCHI (2008-05-15 20:10) 

黒猫嬢

 松井冬子で検索して、ここに辿り着きました。自分が何となく感じていたことが的確なコメントで書かれていて、納得しました。彦坂さんのように格付けしたいのですが、どのような方法なんですか?どんな本を読めば良いのですか?場違いなコメントでごめんなさい。前のコメントは消して下さい。
by 黒猫嬢 (2008-07-20 21:41) 

ヒコ

黒猫嬢様
コメント、ありがとうございます。方法は、言語判定法と言う方法です。一般的には、入札や、見積もりで使われている方法を、発達させて、私が確立した方法です。
最近私は本を出しましたが、この中には書かれていません。
格付けそのものは、《超1流》から《41流》までの42段階があって、しかも《想像界》《象徴界》《現実界》というラカン理論を彦坂尚嘉的に流用した視点と組み合わせて使っているので、42の3倍である、126段階で測定しています。
by ヒコ (2008-07-27 11:57) 

藤倉俊則

はじめまして。わたくしの友人が松井さんのファンで、初めてその存在を知りました。日本の美術界もどんどん活性化していって欲しいですね。
by 藤倉俊則 (2008-08-21 09:14) 

kumiko

冷静な評論に思わず拍手してしまいました。

“創り手である女性にとって美貌であることの意味は?”
未だに答えは見つかりません。
正直に言えば、私も周囲の眼を釘付けにするほどの美貌の持ち主に生まれたかった!(レベルが低くてすみません)

私の憶測ですが、松井さんは“美人だから~”という周囲の口を封じる最も有効な手段として技術に拘り、博士号も取得したのでしょう。

私自身かつてはデッサン力に拘り、かなり評価も受けましたが、ある時それがイヤになり、ぶち壊そうとしても脱出したくても上手くいかず苦しみ抜いた経験があります。

ヒコさんが言われるように松井さんが拠り所とする“技術”のレベルに私も疑問を感じていますが、水戸黄門の印籠みたいな“博士号”を取得しておいた松井さんはある意味とても頭のよい方だと思います。

半端な“技術”がむしろ価値を低くするのだということをコンセプチュアル・アートなどを低く見る松井さんが察知することは決してないでしょう。そして美貌好きのメディアに取り囲まれている現状ではその必要も全くないわけで。とにかく強力な“印籠”があるのですから。
by kumiko (2008-10-05 19:17) 

NO NAME

ヤクザヤクザヤクザ

ヤクザ的って失礼な評価な仕方ですね。

それ以外に表現する言葉を知らないのですか?
ヤクザのような日本画とは具体的にどういう風なものなのかぜひお聞きしたいです。

自分で確立(笑)させたという独特の~流も、それを個人への正当な評価だと履き違えているようで・・・勘違いも甚だしい文章にこちらが赤面しそうです。

by NO NAME (2008-11-22 01:02) 

ヒコ

NO NAME様

ご批判ありがとうございます。中でも指摘した様に、ヤクザ映画というのは、私のアートの格付けですと、大きな特徴としては《41流》表現なのです。

《41流》の表現というのは、仏像の歴史を実例で申しあげると、運慶などの鎌倉の仏像で出現します。運慶でも初期は《超1流》ですが、運慶の作風は円満で穏やかな表情の平安の定朝タイプから変わって、男性的な表情、変化に富んだ衣文、量感に富む力強い体躯などに特色があるものに変わって、鎌倉時代の武士たちの好みに合致したものに変貌すると《41流》になります。
 《41流》というのは、《超1流》の倒錯領域です。

 絵画で《41流》を分かりやすいところで説明すると、グリューネワルドのキリストの架刑図です。つまり戦争、処刑、生け贄など、ルネ・ジラールの名著「世の初めから隠されていること」が指摘しているような、人間社会の根底に隠されている本質的な暴力領域が、《41流》の領域です。

 1980年代になると、音楽でもこの《41流》性をもったものが多く出現しますが、代表的なのは、スラッシュメタルです。その中で、一番《41流》性を示しているのは、スレイヤーです。

 美術では、《41流》は、なかなか私には見つからなかったのですが、一つ大きく見つけたのは、『アフリカン・リミックス』という展覧会が森美術館で開かれましたが、その中のアイデンティティをめぐる部分に何人か見つけました。

 さて、こう語ると《41流》表現は珍しい様に見えますが、日常的になじみがあるのは、実は1960年代半ばからの東映ヤクザ映画なのです。日本におけるヤクザ・暴力団の対立抗争や任侠道などをモチーフとする映画カテゴリーです。しかしこれらの多くはBクラス映画であって、《41流》の《8流》の映画なのです。

 松井冬子さんの日本画は、明治以降の日本美術院や竹内栖鳳などの京都画壇の日本画の主流が扱った上品で、明るい日本趣味の《1流》《超1流》の作風とは違って、人間の内面の暗い主題を扱って《41流》趣味を全面に出しています。それは、しかしA
クラス絵画ではなくて、《想像界》を中心に描いたBクラスの《8流》性も持っているのです。
 ですので《41流》《8流》の組み合わせが、ヤクザ映画に似ているので、その共通性を強調しているのです。

 なお、参考までに《41流》性を示した戦前に日本画家をご紹介しますと、東京国立近代美術館所蔵ですが、徳岡神泉の『狂女』という名画があります。これは《41流》の《超1流》です。

 あと、有名な作家では甲斐荘楠音の日本画が《想像界》で《41流》、《象徴界》で《8流》、《現実界》で《8流》で、松井冬子さんと共通性が高いです。違いもあります。松井冬子さんは気体美術ですが、甲斐荘楠音は液体美術です。言い換えると、松井冬子さんの日本画は情報化社会のシニフィエ(記号内容)の美術ですが、甲斐荘楠音は産業化社会のシニフィアン(記号表現)の絵画です。

 
by ヒコ (2008-11-22 20:36) 

もしもし

「ヤクザ」といっても彦坂氏は「ヤクザ映画の美」といっているのであって、
容貌からいうと松井さんはその通りだと思います。べつにくさしているわけではないと思われ。
ただ、私見では松井さんの絵画は「ヤクザ」とは違うと思います。
九相図に題を取っているので、九相図そのものも「ヤクザの美」ではないでしょう。観察は絵画の重要な主題のひとつですが、観察を念頭においた芸術のひとつで、むしろ18世紀の仏・百科全書派ぽいですね。古典的でアカデミックです。すでに終わった科学かもしれませんね。
ところで、松井さんは女優ではないので、容姿から彼女の作品世界につなげるのはやはり興味本位ではないでしょうか? と、思います。
作品がよければいいのであって、容姿とは次元の違う問題でしょう。
by もしもし (2008-11-23 02:10) 

ヒコ

もしもし様
コメントありがとうございます。
私の論旨は《41流》を言っているのであって、直接にヤクザ映画を指しているのでは、論旨上は違います。誤解させる表現があるのだと思いますが、私の理論枠は、あくまでも《41流》論であります。

美術家に限らず、哲学者も、政治家も文学者も顔を絵画のように鑑賞することで、判断するというのが、このブログの態度です。それにたいするご批判はうけますが、私の基本的な姿勢でして、重要な方法であると考えています。
by ヒコ (2008-11-23 02:43) 

もしもし

ご意見いたみいります。恐縮でございます。
人相から人物の本質を見るのは「占い」の領域ですよね。たぶん{8流}の領域なんでしょうか?
「占い」というのは占う方によって見方が変わり、同一の見解にはならないので、ブログの美人論はそのようにいつも面白く拝見させていただいています。
ただ、主観性(想像界ですか?)と客観性(象徴界もしくは現実界ですか?)との間にはやはり乖離が存在するのではないでしょうか?
私は顔より本質を判断するという手法に関しましては、「美術学」上一定の規則性があるとは思えないのです。あくまでも主観的判断と認識して、なるほどと思いながら自己見解とすり合わせながら勉強させていただいております。
by もしもし (2008-11-23 12:59) 

mizuti

横レス失礼します。
例えば、甲斐荘楠音同様、松井冬子さんが関心を示していた、曽我蕭白についての彦坂様の評価はどのようなものでしょうか。やはりなんらかの類縁性があるのでしょうか。
私は日本画というものの定義も良くわからないし、フェノロサという外国人の影響で水墨文人画等を切り離してしまったことに、甚だしく違和感を覚えています。
また、油=西洋画、膠=日本画、という、よくある洋画との分離の図式は(様式上も材質上も)完全に間違いだと思っています。そのような点で、私個人は、日本画という分野を他の絵画の分野と分離して考えることには、あまり肯定的ではないのですが、
彦坂様は、日本画を「近代絵画」の運動のようにして考え、肯定的に捉えてらっしゃるようにお見受けします(間違っていたらすみません)。
その点から、個々の作家の評価はともかく、今日的な「日本画」の存在意義についてのお考えをお聞きできれば幸いです。
by mizuti (2008-11-23 16:52) 

ヒコ

もしもし様
 ご意見は、分かります。しかし、例えば私は吉本隆明を20年以上読んで来て、しかし至り着いたのは、吉本隆明の思想は駄目だと言う事です。同じ事は柄谷行人にも言えます。私にはこうした無駄を続けて行く時間がありません。どうするのか?
 フロイト/ラカン的に言えば、たとえば美術作品というのは、その作家の精神活動が作り出す物です。であれば顔にその人の精神が出ているのではないか?
 実際、黒めがねで目を隠す人は、いろいろな理由があるにしろ、人の目は、その人の精神を読み取るに有効だからです。
 ただおっしゃるって居る伝統的な人相見で、私は読み取っているのではありません。伝統的な人相見は、イメージ判定法ではないでしょうか。私の方法は《言語判定法》であって、イメージで読んでいるのではありません。
 清水誠一氏は、ドルーズをたくさん読んで来ていますが、私はドルーズは《8流》の哲学者であって、信用しないのです。マラルメも《8流》であって、信用しません。フーコーには、いろいろな批判がありますが、私は顔で判断して《超1流》の哲学者であり、読むに値すると考えます。
 いろいろな問題や批判も知ってはいますが、宮台真司氏は《超1流》で、読むに値する人物と思います。鈴木謙介氏も細部での問題は感じないわけではありませんが、顔を《言語判定法》で見て、《超1流》と判断して、読むに値する人物だと考え、読んで来ています。
 東浩紀氏は、初期の著作も、最近のも読んではいますが、顔においても、私の読むべき人ではないと思います。実際読んでも知的ではありません。
 同様の視点で音楽家も判断します。ジョンケージは学生時代末から大きな影響を受けていますが、現在の判断は《8流》で駄目な音楽家であったと考えます。
 お金の問題も、時間の問題もあるので、音楽家も顔を言語判定法で読んで、選びます。
 ですので、とにかく、これが自分の今の生活にあったやり方です。他人の押し付けようとは思っていません。あくまでもご参考までに私の責任で、私の判断を公にしているのです。
 顔は男の履歴書と言うではありませんか。
 すぐれた思想家はすぐれた顔をしています。
by ヒコ (2008-11-23 16:53) 

ヒコ

mizuti様

 コメントありがとうございます。まず曾我蕭白ですが、たいへんに高い評価をしています。京都で開かれた回顧展も見に行っています。甲斐荘楠音、松井冬子、さらに彦坂尚嘉との類縁性はあります。何よりも《41流》である事です。
 《41流》の表現において、初めて美術は、真性の芸術の根拠に触れる事が出来ます。《41流》だけがすべてであるとは、私はまったく思いませんが、人類が作り出して来た芸術の全領域を理解するためには、欠かせない深淵なのです。
 北沢憲昭氏、および彼の影響を受けた人々の日本画、および美術という言葉に関する議論は、間違いです。いつかきちんと指摘したいと思います。
 第2次世界大戦での敗戦以前、つまり戦前においては、日本美術の中で,輸入洋画の多くは《6流》ですが、日本画の多くは《1流》《超1流》で、たいへんに優れています。敗戦を経験すると、奥村土牛、片岡珠子などの例外を除いて、おおくの日本画は《6流》化し、ひどいものになります。
 日本画の中から《13流》の村上隆が出て来た事は必然と思いますし、日本社会が情報化社会=グローバリゼーション化して行く中で、村上隆の自覚的な展開は、たいへん重要であったと、私は評価しています。
 私は系譜的には、小学校1年のときから大学入学直前まで、日展作家の故・清原啓一氏に師事していたので、日本洋画の系譜のではありますが、中学2年生で講談社版『日本近代絵画全集』を買って、日本画を見て来ています。精神的には日本画家であると思っています。
 日本美術の基底部の根幹は日本画の系譜であって、特に平安の四大絵巻、つまり大和絵という女絵の系譜こそが中軸であって、私もまたこの女絵の系譜を生きていると思っています。
 ですので、村上隆も松井冬子も、基本的には評価しています。ただ、もう少し,真面目に芸術それ自身を学び、論じ、考えて欲しいと思います。松井冬子の作品は、あまりにもシニフィエ(記号内容)化していて、作品として、冗談のような脆弱なものに、私には見えるのです。ですから、正面から論じる意欲がなかったのです。
 




by ヒコ (2008-11-23 17:19) 

ヒコ

【追加】
松井冬子の絵画を、以下のブログで書いています。


松井冬子と円山応挙 2008-11-8
by ヒコ (2008-11-29 11:11) 

松井さん大ファン

松井冬子さんと作風は違いますが、[こうぶんこうぞう]さんてアーティストがいます。お名前から男性と思ってました!しかし超美人な女性です。画集より写真集が売れてるらしいです。びっくりアーティストです。
by 松井さん大ファン (2009-07-24 18:37) 

ヒコ

松井さん大ファン 様
コメントありがとうございます。こうぶんこうぞうさんのブログ見ました。ありがとうございました。
by ヒコ (2009-07-28 12:58) 

ありがとうございます!

良かったら、応援お願いします!
by ありがとうございます! (2009-07-30 01:29) 

s

自己満足でブログをやってらっしゃる方に言うのもなんですが、もっと芸術について勉強なさった方がいいと思います。
確かに松井冬子さんは、これからの日本画を背負っていかれる方でしょうが、村上隆さんは、その作品自体がポップアート(スーパーフラット)に属している物が多く、藝大日本画博士号取得者ではあるけれど、現在の彼の作品を「日本画」に入れて考えるのは、あり得ないと思います。それに、村上氏は、芸術家というよりも、芸術ビジネスで成功されている方なので、彼を「真の芸術家」と呼べるかも異論があるところです。
 
 
by s (2010-01-30 12:29) 

m

sさんへ
横槍ですみませんが、
ポップアートとスーパーフラットの根本的な違い、
ウォーホルと村上がいかに違うのかを理解した上でもう一度考え直してみてはいかがですか。
それと、芸術をビジネスにしているのは村上も松井も同じですよ。
彦坂流に判定せずとも、二人は装いが違うというだけで同じタイプの芸術家です。
by m (2010-08-30 11:07) 

日本画コレクター

松井冬子はイラストレーションチックだから好きになれない
薄っぺらい

どこもかしこも松井冬子=美人評ばかりでうんざりしていたが、ここのブログは的確に表現されていて好感が持てた
by 日本画コレクター (2011-04-11 13:44) 

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芸大

まともに絵を描いていたら博士号の論文など書いていられないのが現実です。

博士号に進んでもほとんどが中退となるのはその為です。
by 芸大 (2011-12-25 06:28) 

熊谷雅至

私も彼女デビュー時の作品には、ひかれてました。
世田谷美術館で自分の写真のTシャツ売ってたり(彼女ではなくバックの企画がセンスないだけだったのかも)
311以降の彼女の作品にもピンとこないし、NHKのDVDでもサ-ビスショットみたいに、胸の谷間見せたり、ボディコンきたり、顔は殆どキャンバスだし、吉行和子さんの声の方がセクシーです。映画 愛の亡霊では、みずみずしい肢体も見れます。
美術業界の今やトップアイドルですものね。
今後画家としての彼女新作はチェック入れますけど。
by 熊谷雅至 (2012-01-16 23:49) 

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